何年になるか分からない猫がいたそうだ。年がいき過ぎると猫は化けたそうだ。化けているというのは家の中にいる人には分からない。十二時後、午前二時頃、外から入ってきた人が見たようだ。寝ているのかなと戸は閉めて寝ているので節穴からのぞいてみると猫が化けていたそうだ。家にいる人には地炉のそばに猫が座っているとしか思わなかった。その猫が座っていたところに、美しい女が目を開けて座っていた。そこの子供赤ちゃんがね、ぽこぽこくしゃみをしたようだ。祖父母が代わる代わる抱っこしていて、クシャミをするたびにその子は指さされていると言って、クスケー、クスケーと言っていた。その人が見て、「はい。」と戸を開けたと同時に女は帰って行き、猫が座っていた。皆を起こして、「私は今ここへ来たが、皆寝ているのかなあと、のぞいてみるとそこに女が座っているがね。私が戸を開けると、女ではなく猫だった。これは何かあるかもしれない。」と話をした。皆、感じとって、これは猫を長らく飼うと化ける話なので、その猫に、「どこかへ出て行きなさい。」と三銭のお金を首につけて、外に出したらしい。そうすると元の家には帰ってこない。猫は何か年も飼うと化けるので、どんなにかわいくても、長くは飼わない。 |