いつ頃のことであったか、昔のこと。ある所に目のみえない姑と嫁と娘の三名が一緒に暮していました。嫁はあまりに心の悪い人であったそうです。「あれは、目のみえない姑だからなあ。」昔はね。里芋をとってきて、その里芋をくだいて、こねて食べていたんだよ。今はあまりないけどね、昔はね、あれが少し生え出すと、それをしだいに切って皮をはぎとり、ある程度の長さで切って塩でもんで、しぼって、それを酢に入れて食べたんだよ、。ゴマあえにして、とてもおいしかったんだがね。さて、嫁はその里芋のあえものに、青虫をゆでて、それを混ぜてそれを酢につけて、食べさせたのだが、目の見えない姑なので里芋のあえものを食べていると思って、「おいしいなあ、おいしいなあ、里芋のあえものはとてもおいしい。」と言いながら、パイザー、パイザーと音をたてながら食べていました。 それを見た娘は、「あらーっ、婆さん、それは里芋のあえものでないよ、青虫じゃないか。」と言いました。嫁は里芋のあえものに、青虫をゆでて、それを入れて酢につけて上げたので、娘は見て、「はい、婆さん、それは里芋のあえものでないんだよ、青虫を混ぜてあるんだよ、青虫なんだよ。」と、一生懸命に食べているところに言いました。その姑は、目がみえないものだから、「エーッ。」と驚いた拍子に、その姑は大きな猫になってしまいました。そして嫁は鼠になった。それから娘はモグラになったそうだ。それだから猫はね、モグラは食べないが、鼠は食べるんだって、嫁は鼠だからね。そんな話しだよ、猫はモグラは食べないが鼠は食べてしまう。 |