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猫島と飼い猫

沖縄の話だけど。家庭で何十歳かなるまで、その猫を飼ってね。そうしたら、お金「百」と言ったら、今の二厘だから、一厘、二厘、昔の穴のあいた一厘、二厘のお金があったよ、この二厘をしばってから、「こんなに長く、年数がたっているから、この百のお金をあの紐に通して首に着けて、お前にあげるから、お前が好きな所に行きなさい。」といって行かしたらしい。そして行かして、もうその猫は、ずっといなくなってしまったわけ。猫の島といって、猫は年をとれば全部そこに集まったらしいよ。おそらくそこは、離島だっただろうね。  その主が人と喧嘩をしたのか、何をしたのかわからないが、猫の島という所に、悪い事をして、流されてね。政府にでも流されたんだろうな。流された島には、その人達が飼っていた、年をとった猫が来ていたって。すると、それが急いで出て来て、飼ってくれた親父に、「何で貴方はこの島に、いらしたのですか。私は貴方達に何年間も、何十年間もやしなわれて暮らし、そしてここに流れて来ました。」というふうなことを言ったそうだ。そして、「元飼ってくれた、家族ですからお教えします。ここはすべて、物も知らない動物だけがいる所です。ここにいたらあなたは大変だから、急いで、どこかの島に渡って下さい。」といって、猫が教えてくれた。そうしてこの人は、別の島に渡ってね。大変長く飼った猫だったので、家族のようになっていたわけね。そして、長く飼った御礼として、その猫に恩返しをされて、命も助かって別の島に舟で渡って行って別の島で暮した。そして年期も明けたら、元の沖縄の土を踏んだという話、それだけ聞いてみた。

備考:
 
民話タイトル: 猫島と飼い猫 カテゴリー: 本格昔話
収録地: 具志川市喜屋武 聴取年月日: 1980・昭和55年8月4日
話者: 男性 話者生年月日: 明治32年
出版情報
本タイトル: 具志川市の民話1) ふるさとの昔ばなし
出版年:  


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