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性猫というと、まず思い浮かべるのは(私だけかもしれませんが)アフリカのサバンナでガゼルを追って疾走するチータですね。野性猫はほ乳類最強の肉食獣であり、優れたハンターですが、時速100キロ以上というスピードで、狙いをつけたガゼルを決して逃さないチータや、普段はゴロゴロしているくせに腹が減ると、さあ皆な行くよっとばかりに群れをなして狩りをするライオンなどは、ある意味ではとても特別な猫かもしれません。
 野性猫はオ-ストラリア大陸、南極大陸を除いた除いた全ての大陸に棲息し、その棲息分布は熱帯から寒帯まで、全ての気候帯に広がっています。熱帯ジャングルにも、砂漠にも、また、シベリア、アラスカといった寒冷地や、標高5000メートルにおよぶ高山に住みついた猫もいます。 野性猫は地球上のあらゆる地域に進出し、それぞれの地域の環境にうまく適応しています。
フィッシングキャットはその名の通り、水辺近くに住み、泳ぎが得意で、魚をとるのが実に上手だといいます。また、砂漠に棲息するサバクネコは昼と夜の急激な温度差に対応できるよう厚い皮毛をもち、わずかな獲物の音も逃がさぬように大きな耳を持っています。あるいは標高4000メートル、時には5000メートルを越すヒマラヤの高山にまで登ると言われるユキヒョウのような寒冷な山岳地帯に住む猫達は、長時間の寒さに耐えられるよう非常に密集した皮毛をもち、また雪の上を歩くため肉球部分にまで毛が生えています。
36種という野性猫のうち29種は体重20kg以下と、チータやライオンなどに比べると小型の肉食獣です。そして、そのほとんどは森に住み、単独生活者であり、夜行性で、獲物とするのは鼠やリスなどの小動物、蛇などの爬虫類や昆虫などです。大型の野性猫がかなり大きなほ乳類を獲物とし、一度の狩りで数日分の補食をカバーするのに対し、森に住むこれらの小型の猫達は一度の狩りでは充分な補食にならず、腹を満たすため一日に何度も狩りをしなければなりません。
野性猫は、ほ乳類最強の肉食獣として自然環境での食物連鎖のトップに位置しますが、棲息地が狭まる一方の現在では、棲息密度が上がり、また同時に、獲物となる動物の減少が、絶滅への原因となっています。それに加え、野性猫の悲劇はその美しい毛皮にもあります。毛皮目当ての乱獲もまた絶滅へ拍車をかけてきました。20世紀初頭には10万頭いたと言われるトラは乱獲の結果、今では数千頭しか残っていないと言われています。
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